月一どころか、2か月も更新していませんでした。しかも今年も半分が過ぎてしまいました。雨の日は比較的涼しいですが、工場内が35度を超える日も増えています。先日スポットクーラーの寄贈がありまして、大変助かっている次第であります。
こんな感じで室内の作業をするとすこぶる快適です。本当にありがとうございました。こちらのTipoは1年ほど前から見させていただいているのですが、ツインカム2リッターエンジンのGTというグレードです。けど、ATです。今回は謎のオイルが漏れているとのことで入庫です。
色々見たところ、結局パワステフルードのリザーバタンクに繋がっているホースのホースバンドが緩んでフルードが滲んでいるだけっぽいので、念のためホースバンドをホースの外径に合うものに交換して様子を見てもらうことになりました。
他に漏れなどが無いか点検していたところ、右の外側のドライブシャフトブーツが切れているのを発見。車検も近いですし交換することになりました。
完全に切れているのは右の外側だったのですが、左側もヒビが入っています。
インナー側もヒビが入っていますし、ついでに全て交換することになりました。実際、交換作業のためにドライブシャフトを取り外している最中にヒビの部分が簡単に切れてしまいました。
ブーツを交換して試乗を終えたところ、運転席足元にイヤな水漏れ跡を発見してしまいました。
マットをめくったらこんなことになっていました。試乗前に点検した際、クーラントが減っていたので補充したのですが、減っていた原因はこれでした…。
Tipoとかと同じプラットフォームの155なんかでも定番の、ヒーターバルブの破損が原因でした。80年代以降、こういったところに樹脂製のパーツが使われることが多くなりましたが、クルマのライフが短くなった理由の一つのような気がしています。ついでながらヒーターコアも確認しましたが、こちらは大丈夫でした。
バルブを交換してヒーターが問題無く機能することを確認していたところ、エアコンのコンプレッサのクラッチが時々切れたり入ったりしているのに気づきました。色々点検してみると電動ファンが回っていません。厳密に言うと、水温が上がっている時には回っているのですが、水温があまり上がっていないときに回っていなかったのです。そのためコンデンサの冷却が出来ずに冷媒回路の圧力が高くなってコンプレッサが切れるという状態です。点検のためにリレーを外そうとしたのですが、リレーボックスの5個のリレーのうち、画像右上のリレーだけがどうしても外れません。
リレーボックスを外して裏側を見てみると、配線の被覆がところどころ溶けています。対象のリレーの配線は太いためか被覆は溶けていないのですが、端子部分のハウジングのプラスチックが溶けて、溶けだしたプラスチックが端子の間に入り込んで固まってしまっています。
熱を掛けたりしながらようやく取り外せたのですが、ハウジング内部の樹脂も溶けてバラバラになっていたり、端子部分のハンダが割れていたりしていて交換が必要な感じです。しかしこのリレー、国内では入手が難しく、海外に有っても非常に高価なのでとりあえず補修して動くようにし、後日新品が入手出来たら交換することになりました。他にもワイパーアームが遊んでいるっぽいとか細かいところは車検の時にでもやりましょうということで、今回はとりあえずここまでやって納車とさせてもらいました。