88年のロールスロイスのシルバースパーがエンジン始動不能で入庫です。スターターを何度も回しているのでバッテリが上がり気味です。まず充電しておきます。
バッテリはリアトランクのフロア下にあります。クルマの大きさの割にはそれほど大きくはありません。結構放電していたので、満充電には一晩くらいかかりそうです。
エンジンがかからなくなる前にエンジンルームから水蒸気が上がったとのことで見てみると、ウォーターポンプから漏れた冷却水がプーリーに滴っていました。ウォーターポンプも交換になりそうです。
点火系はディスビで、タイミングライトで見てみたら各気筒のプラグはきちんと火が飛んでいるようです。インジェクションは機械的なKジェトロです。エアフロのフラップの動きは問題ありません。プラグを外して見てみました。
プラグはガソリンでベチャベチャでした。デポジットが多めのものや碍子が割れているものがありました。7本は、NGKのBP4ESです。
なぜか1本だけNGKのBPR5ESが付いていました。しかも外側までやたらと汚れています。
そのプラグが付いていたプラグホールは汚れがすごいのでよーく見てみると、手前側のネジ山が半分くらい無くなっています。プラグを外す時に、全てのプラグがやたら緩かったのですが、ネジ山がダメになっているところが多いので締められなかったようです。実際新しいプラグを付けてみたところ、規定トルクをかけられたのは数本だけでした。ネジ山が少なくなっているところは2つあって、その気筒はプラグホールから圧縮が漏れていて、100kpaくらいしかありません。他の気筒は750~900kpaくらいあります。圧縮が漏れている気筒があるせいか、クランキングの時の音も『タンタンタタ・タンタンタタ』みたいな変なリズムで回ります。
プラグホールのネジ山を再生するのにヘッドを降ろすことになりそうです。V8なので2つ外さなくてはなりません。ついでなのでバルブ周りもやることになりそうです。時間とお金がかかりますが乗れるようにするためにはやるしかないのがツライところです。
圧縮が漏れていない気筒は爆発しても良さそうなのですが、なぜか初爆すらありません。そちらの原因はまだ分かっていませんが、おいおい調べていこうと思ってます。