日本の略の仕方って面白いですよね。ディストリビュータを略してディスビ。略ではないですが他にも自動車の用語には日本独特の呼び方が多くあります。マスターバックとかサイドブレーキとかブレーキパットとかロールゲージとか。
で、GSのアイドリング不調の続きです。相変わらずキャブを調整中に調子が悪くなってエンジンの回転数が落ちた時になんで落ちるんだろうなぁと、何気に点火時期を見たら0度以下まで落ちたりします。とりあえずちょっとだけディスビを回して進めようとしましたがスムーズに点火時期が変わりません。ちょっと回しただけなのにエンジンが止まったり全くかからなくなったり。ガバナ進角の機構が引っかかったりしてるのかと思いディスビを外すことに。で、キャップを外したら…。
中心のカーボン電極が引っ込んでます。これじゃうまく火が飛ばないよなぁとか思ってディスビ本体を外したのが最初の画像です。ポイント部をよーく見ると。
ポイントギャップがほぼありません。0.1mmくらいでしょうか。カム山にもヒール部分にも全く油気が無いのでヒールが減ったのだと思います。念のためポイントが付いてるプレートの下にあるガバナ機構とシャフトの軸受け部分を掃除・注油して、ポイントギャップを調整しました。キャップのカーボン電極は手持ちの電極を削って入れました。で、クルマに戻して点火時期とか調整したら全く問題ありません。急激に回転数が落ちたり上がったりという現象は無くなりました。
今回は自分の思い込みで修理したために時間がかかってしまいました。クルマの購入時にシリンダの圧縮を確認したりバルブクリアランスまで調整してから納車されたという話を聞いていたので、ポイントギャップくらいは調整されているだろうとか思ったのが間違いだったのです。キャブ周りでエアを吸っていたりシャフトにガタがあったりした時点で、一度エンジン全体の基本的なところを見ておくべきでした。長いこと寝ていて起こされたクルマは、一度基本的なところは全て見ておいた方が良いです。正月休みは自分のクルマをイジる予定でしたが、何もできずに明日からまた通常営業です。明日はAudi A3のスターターモーターの交換を予定してます。