車検

Jaguar Xj40

最近はすっかり月一ペースになってしまっています。すみません。こちらのXJ40はしばらく来られていませんでしたが、車検の時期という事で入庫です。便りが無いのは良い便りという事で大きな問題は無いようです。色々と消耗品にヘタリがあったので少し部品を交換しましたが、その他は通常の車検整備程度で終了です。

スピーカ

入庫の際にウィンカの動作音がしないという話をされたのですが、リレーはキチンと作動しています。そのリレーはエンジンルーム内にあるので運転中の車内では全く聞こえません。元々そういうものかと思ったのですが、調べてみるとキーの抜き忘れのワーニング音やウィンカの作動音はステアリングコラムカバー内に取り付けられたスピーカから出していることが分かりました。海外の有志がネット上に上げてくれている配線図を参考に追っていったところ、このスピーカのボイスコイルの断線が原因だと判明しました。このスピーカ、インピーダンスが68Ωという特殊なもので、なかなか良さげな物が見つかりません。この手の小型スピーカは8Ωのものが殆どで、さすがに68Ωが使われているところに8Ωの物を使うのは怖いです。海外では8Ωのスピーカに抵抗を直列に入れて対処したりしているようで、試しに手持ちのスピーカでやってみたのですが音がちょっと小さくなります。探してみたら25Ωのものが見つかったので、それに音量が落ちない程度の抵抗を付けて良しとしました。

リレーユニット達

車検整備が終わって納車したのですが、帰り道で急にスモールランプが点かなくなったとのことで引き返して来られました。ヘッドライトやメーター内の照明などは問題無く点きますのでスイッチ等が原因ではありませんし、ヒューズ切れといった単純な話ではありません。前述の配線図で確認したところ、スモールライト系のリレーは助手席の足元に取り付けられています。画像の3つ並んでいるボックスの一番右側の物が対象のリレーユニットです。

リレーユニット

最初はリレーの接点不良か何かかと思ったのですが、リレーユニットのコネクタを揺すってみるとライトが付いたり消えたりします。コネクタ部の接触不良かとも思いましたが、どうもリレーユニットの中の問題のようなので外して見てみました。

ハンダ盛り

リレーの端子部分のハンダが割れていて、そこで接触不良を起こしているのが原因でした。対象のリレー以外の端子も念のためハンダ付けし直しておきました。90年代辺りからプリント基板の設計がCADによる方法が主流になったり、例のアジアの国に外注されるようになった頃からこの問題が頻発するようになりました。ハンダ自体の材質の問題もありますが、端子の太さに対して基板側のスルーホールの大きさが大き過ぎたり、使用されるハンダの量が少ないことが原因だったりします。多すぎても良くありませんが、少なすぎるのも問題です。端子が太いところはそれだけ流れる電流が多いので、ハンダ部分に流れる電流も多くなります。クルマの製造年によって故障原因の傾向が異なるのですね。