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Alfa Romeo 155

クラッチフルードが漏れるとのことで入庫です。うちの稚拙なブログをネットで見つけて来てくださいました。ありがたいことです。

お疲れちゃんのレリーズシリンダ

今回、オーナーさんが色々詳しい方であることに甘えまして、パーツは全てオーナーさんに用意していただきました。パーツを探すのに結構時間がかかるので本当に助かります。で、クラッチフルードの漏れですが、こやつが原因です。ブーツをめくったら錆の混じったフルードが出てきました。

取り付け

エアコンとかの配管類の後ろにチラっと見えているのがレリーズシリンダです。この状態で既にバッテリのステーとか外しているのですが、それでもアクセスが難儀でした。

お疲れちゃんのマスターシリンダ

マスターには漏れは無かったのですが、そのうち漏れるだろうから予防的に交換させてもらいました。シールからの漏れは無かったのですが、リザーバに繋がるホースのユニオン辺りから漏れが見られました。

マスター取り付け

エンジンルーム側からフレアナットを緩めて、運転席の足元に潜って作業するのがなかなかしんどいです。それでもレリーズシリンダの交換よりは全然楽です。カーペットとか、室内を汚さないように気を遣うのもしんどいです。

リザーバータンク

シリンダ類の交換が終わったのでエア抜きをしました。今回シリンダを両方換えたためエア抜きするのに一人だとキツイので助っ人にペダルを踏んでもらいました。エア抜きが終わりフルードのキャップを締めて念のためテストスイッチを押してみたのですが硬くて押せません。しかもフロートが全く動かないので、この状態では液量のワーニングランプも点きません。

リザーバーキャップ

仕方がないのでキャップのセンサ部分をバラしてみました。中には小さい磁石とリードスイッチが仕込まれていました。フロートが上下すると、それに合わせて磁石とリードスイッチの距離が変わってスイッチがON/OFFする仕組みです。原因はフロートの軸に繋がっているプラスチックの部品の向きが逆に付けられていたためで、引っかかって動けない状態になっていました。なぜこんな状態になったのかはわかりませんが、ちゃんと動くように組み直して一件落着です。

タイロッドとエンド

お次は、時々フロントの脚周りから異音がするとのことで見てみたら、右のタイロッドのボールジョイントにガタがありました。タイロッドを交換するしかないので外します。エンド側のボールジョイントにガタは無かったのですが、予防的に交換させてもらいました。

タイロッド取り付け

ラックブーツにも切れは無かったのですが、少し硬くなってますし、ブーツ留めも無くなっていたので新品に交換しました。この後、トーの調整をして終了です。

CVブーツのグリス

タイロッド類を交換した時に、CVのブーツの隙間からグリスがはみ出していて、付近に飛び散っているのが気になりました。ブーツのゴムが硬化してブーツバンドが緩くなってしまったようです。

ブーツバンド取り付け

ブーツバンドを交換して様子を見てみることにしました。これでもダメならブーツを交換した方が良さそうです。

ブレーキパッドセンサの配線切れ

で、さらに、ブレーキパッドのワーニングランプの配線が切れているのが目に入りました。見てしまったからには繋いでおくことにします。

配線接続

この配線は、別に切れていたからと言って特に問題はないのですが、付いているものは繋げておかなくてはなんとなく気持ちが悪いので…。

タペットカバーを外した図

最後にエンジンオイルの漏れが気になるとのことで見たところ、タペットカバー部から漏れていました。ですが、タペットカバーのガスケットではなく、カムスプロケット側の半月状のゴムプラグの隙間からでした。

ゴムプラグ

やはり少し硬くなっていて、縮んでいるっぽいです。しかしこいつが国内ではなかなか見つからなかったため、今回は液体ガスケットを使ってみることにしました。

タペットカバー

ガスケットの交換自体は難しい作業ではないのですが、タペットカバーを外すのに邪魔になる物を外したり、貼り付いてしまった古いガスケットを取り除いたり、タペットカバーにこびり付いたスラッジを掃除をしたり、取り付け部の脱脂をしたりするのに非常に時間がかかります。

ガスケット交換終了

時間がかかりながらも元に戻します。液体ガスケットが固まるまで放置します。これでもまた漏れるようであれば、ゴムプラグを新品に換えるしかなさそうです。

この後、助手席側のドアの閉まりが悪いとのことで見てみましたが、ストライカーの位置の調整くらいでは直らない感じだったので、近所の板金屋さんに見てもらうことになりました。餅は餅屋ということで。近くに色々工場があって助かります。明日納車の予定です。