エンジン周り

Fiat 850 Berlina

急に暑くなりました。昨日は工場内が30度を超えてました。もう少し丁度良い季節が続いて欲しいです。ヒーターの効きが悪い850の、効かない原因を見てみます。

サーモスタット

エンジンルーム側のヒーターホース類のユニオンとか全部見てみたのですが、詰まりとかはありませんでした。開ける前はサーモスタットが開きっぱなしになっているのかなと思いましたが、サーモスタット自体が入っていませんでした。オーバーヒートするクルマでは、サーモスタットを外すというのが常套手段です。なぜ入っていないかは諮るすべもありませんのでとりあえずちょっとだけ低温タイプのサーモスタットを入れておきました。

取り付け完了

サーモスタットのハウジングはアルミの鋳造品なので経年で腐食しているケースが多いのですが、このクルマには腐食はあまりみられませんでした。ヒーターが効かない原因ですが、結局これだというものは無かったです。単にサーモスタットが入っていないから冷却水の温度が上がっていなかっただけなのかもしれません。

オイルフィルタ

850は極一部を除いて、オイルフィルタは遠心式となっています。見た感じしばらく掃除されていなさそうだったので外してみましたが、多分一度も掃除されていないっぽいです。こちらはまだ少しスペースが残っていますが、ほぼ汚れで埋まっているクルマも見たことがあります。

掃除後

粘土状の汚れをゴッソリ取り除いたらこんな感じです。遠心式のフィルタなんて大丈夫なのかなとか思いますが、あれだけ堆積しているということは機能しているということです。

プーリー側

カバー側にあれだけ汚れが堆積しているということは、プーリー側にも同様に堆積しているということです。

掃除後

プーリー側も掃除しておきました。グレーの粘土状の堆積物が詰まっていましたが、過去に漏れ止め剤的な添加剤でも使われたのでしょうか。

掃除終了

プーリーカバーには点火タイミングのマークがあるので、目立つように下品なピンクのマーカーで塗っておきました。

キャブレタ

試走の際に加速の状態とかイマイチな感じだったのでキャブをばらして掃除しました。外側だけでなく内部も結構汚れていましたが、ヒドイ詰まりとかはありませんでした。ただフロートの高さが全然合っていなくて、だいぶ薄くなっていそうな感じでした。なぜミクスチャスクリューが抜けるギリギリまで緩められた状態だったのかが納得できました。フロートの高さは規定通りに調整しておきました。

ディストリビュータ

ディストリビュータも汚れていそうだったので外して見てみました。ガバナ進角の動きが渋かったのでバラしてシャフトと軸受け部分に付いたスラッジを落としたらスムーズに動くようになりました。各部を掃除してから注油をして完了です。

組み戻し

外したものを元に戻して完了です。明日以降、クーラントを入れたりして試走してみようと思います。ただ、アクセルペダルをベタ踏みしてもキャブのバタフライが全開しないことが判明したり、ちょこちょこ手直ししなければいけないところが出て来ました。もう少しかかりそうです。